一人親方が労災保険の特別加入で労働者とみなされる、団体を通じた承認
公開
労災保険は、事業に使用される労働者のための保険です。人を雇わずに一人で取り付けを請け負う職人さんは、働き方によっては労働者に当たらず、労働者災害補償保険法は、そうした人が加入する道を別に置いています。
看板の値段の目安(1文字 税別20,000円〜)›無料のお見積り›
01第33条が並べる、特別加入できる人
労働者災害補償保険法第33条は、各号に掲げる者の業務災害、複数業務要因災害及び通勤災害について、この章に定めるところによるとしています。看板の仕事に関わりそうな号は次のとおりです。
| 号 | 中身 | 看板の仕事では |
|---|---|---|
| 第一号 | 厚生労働省令で定める数以下の労働者を使用する事業(省令で除かれる事業を除く)の事業主で、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託するもの | 人を雇っている小さな看板屋の社長 |
| 第二号 | 第一号の事業主が行う事業に従事する者 | その家族従事者など |
| 第三号 | 「厚生労働省令で定める種類の事業を労働者を使用しないで行うことを常態とする者」 | 人を雇わずに一人で請け負う職人(事業の種類が施行規則第46条の17に当たる場合) |
| 第四号 | 第三号の者が行う事業に従事する者 | その家族従事者など |
第二号・第四号・第五号(第五号は、厚生労働省令で定める種類の作業に従事する者)の者は「労働者である者を除く」とされています。第一号の数は施行規則第46条の16で、常時三百人(金融業若しくは保険業、不動産業又は小売業を主たる事業とする事業主は五十人、卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主は百人)以下の労働者を使用する事業主です。
02第三号の「事業の種類」
第三号の事業の種類は施行規則第46条の17が挙げています。第二号が「土木、建築その他の工作物の建設、改造、保存、原状回復、修理、変更、破壊若しくは解体又はその準備の事業」です。ほかに、自動車を使用して行う運送の事業(第一号)、林業の事業(第四号)、特定受託事業者が業務委託を受けて行う事業のうち局長が定めるもの(第十二号)などが並んでいます。
看板の取付けや撤去が第二号に当たるかは、この条文には書かれていません。加入を申し込む団体と、団体を経由して申請を受ける労働基準監督署・労働局に確かめることになります。
03一人では申し込めない:団体を通じた承認
第35条第1項は、第33条第三号の者の団体が、構成員である同号の者と、その者に係る第四号の者について、この保険の適用を受けることにつき申請をし、政府の承認があったときの扱いを定めています。承認があると、次のように扱われます。
- 団体は、第3条第1項の適用事業とその事業主とみなされる(第一号)
- 承認があった日は、その適用事業が開始された日とみなされる(第二号)
- 第33条第三号から第五号までの者は、「第一号の適用事業に使用される労働者とみなす。」(第三号)
- 団体の解散は、事業の廃止とみなされる(第四号)
申請書は、団体の主たる事務所の所在地を管轄する労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長に出します(施行規則第46条の23第1項)。
第2項は、申請をしようとする団体に、あらかじめ、業務災害の防止に関し当該団体が講ずべき措置及び加入する人が守るべき事項を定めることを求めています。ただし、第46条の17第七号の事業を労働者を使用しないで行うことを常態とする者の団体と、第46条の18第三号の作業に従事する者の団体は、この第2項から除かれています。第3項は、申請書に、定款・規約等の団体の目的、組織、運営等を明らかにする書類(第一号)と、第2項で定めた措置及び事項の内容を書いた書類(第二号)を添えるとし、ただし書で、同じ2種の団体は第二号の書類の提出を必要としないとしています。
同じ種類の事業について、二つの団体で重ねて労働者とみなされることはありません(法第35条第2項)。
04通勤災害と、業務災害の認定
第35条第1項の括弧書きで、住居と就業の場所との間の往復の状況等を考慮して厚生労働省令で定める者は、業務災害及び複数業務要因災害に限られます。その省令の定めが施行規則第46条の22の2で、第46条の17第一号又は第三号の事業(運送の事業、漁船による水産動植物の採捕の事業)を労働者を使用しないで行うことを常態とする者などが挙げられています。第二号の建設などの事業は、ここに入っていません。
特別加入した人の業務災害、複数業務要因災害及び通勤災害の認定は、「厚生労働省労働基準局長が定める基準によつて行う。」(施行規則第46条の26)とされています。
05よくある質問
- 人を雇わずに取り付けを請け負っています。個人で直接、特別加入を申し込めますか?
第35条第1項の申請をするのは、第33条第三号に掲げる者の「団体」です。施行規則第46条の23の申請書にも、団体の名称、代表者の氏名、構成員が行う事業の種類などを書きます。条文の形では、団体の構成員として加入することになります。
- 一人で取り付けに向かう途中の事故は、通勤災害の対象に入りますか?
その仕事が第46条の17第二号の事業に当たり、その事業を行う人として団体の構成員になって承認を受けた場合の話です。第二号に当たるかは、団体と労働基準監督署・労働局に確かめます。そのうえで、第35条第1項の括弧書きで通勤災害を外されるのは施行規則第46条の22の2が定める者で、そこに挙がっているのは第46条の17第一号・第三号の事業などです。第二号の建設などの事業は入っていません。どの行き来が通勤に当たるかの認定は、第46条の26の局長の定める基準によります。
- 職人を二人雇っている看板屋の社長は、どの号ですか?
常に労働者を使用している事業主は、第33条第三号(労働者を使用しないで行うことを常態とする者)ではなく、第一号の中小事業主の側です。第一号は、施行規則第46条の16の人数以下の労働者を使用し(省令で除かれる事業を除く)、労働保険事務組合に労働保険事務の処理を委託する事業主で、申請と承認は第34条第1項に定めがあります。
出どころ
- e-Gov 法令検索「労働者災害補償保険法」(2026-09-25 確認)
- e-Gov 法令検索「労働者災害補償保険法施行規則」(2026-09-25 確認)
看板のお見積り(無料)
データと、文字の高さ・発光タイプ・数量をお送りください。箱文字看板の1文字いくらかの目安は箱文字の値段の目安(1文字 税別20,000円〜)、ネオン看板はネオン看板の大きさと値段の目安(税込5万円〜)に載せています。
見積りを依頼する›