川沿いの看板の計画と、河川法の河川区域・河川保全区域・占用の許可
公開
川沿いの店先や土地、河川敷のイベントで看板を出す計画があります。その場所が河川法の「河川区域」や「河川保全区域」に入っていると、河川法の許可の決まりが関わってきます。
看板の値段の目安(1文字 税別20,000円〜)›無料のお見積り›
01河川区域と、その隣の河川保全区域
護岸沿いの店先に看板を出す計画なら、最初に分かれ目になるのは、その土地が川のどの区域に入っているかです。
河川法第6条第1項は、「河川区域」として、河川の流水が継続して存する土地など(河岸の土地を含む。第一号)、河川管理施設の敷地である土地の区域(第二号)、堤外の土地の区域のうち、…河川管理者が指定した区域(第三号)を挙げています。
第54条第1項は、河川管理者は、河岸又は河川管理施設を保全するため必要があると認めるときは、「河川区域(…)に隣接する一定の区域を河川保全区域として指定することができる。」としています。第3項は、この指定を必要な最小限度の区域に限り、かつ、「河川区域(…)の境界から五十メートルをこえてしてはならない。」としています。地形、地質等の状況により必要やむを得ないと認められる場合は、五十メートルをこえて指定できるとするただし書きもあります。
023つの許可の条文(第24条・第26条・第55条)
区域が分かったら、次は、土地を使うことと、そこに物を建てることで、どの条が関わるかです。
| 条 | 書かれていること |
|---|---|
| 第24条 | 河川区域内の土地(河川管理者以外の者がその権原に基づき管理する土地を除く。…)を占用しようとする者は、…河川管理者の許可を受けなければならない |
| 第26条第1項 | 河川区域内の土地において工作物を新築し、改築し、又は除却しようとする者は、…河川管理者の許可を受けなければならない |
| 第55条第1項 | 河川保全区域内において、次の各号の一に掲げる行為をしようとする者は、…河川管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行為については、この限りでない。 |
第55条第1項の第一号は「土地の掘さく、盛土又は切土その他土地の形状を変更する行為」、第二号は「工作物の新築又は改築」です。
第24条には「河川管理者以外の者がその権原に基づき管理する土地を除く。」という括弧書きがあり、第26条第1項には、この括弧書きがありません。一方で第26条には、高規格堤防特別区域の土地では、政令で定める工作物などについて第1項の「許可を受けることを要しない」とする第2項と、樹林帯区域の土地には「第一項前段の規定は、…適用しない。」とする第4項(特定樹林帯区域を除く)があります。
河川法の条文に、「看板」「広告」という語は出てきません。計画している看板が第26条第1項や第55条第1項の「工作物」に当たるかは、その川の河川管理者に確かめることになります。河川管理者は、一級河川は国土交通大臣(第9条第1項。指定区間は、事務の一部を都道府県知事が行うことができる=第2項。指定区間のうち指定都市の区域内で国土交通大臣が指定する区間は、指定都市の長が行うこともある=第5項)、二級河川は都道府県知事(第10条第1項。指定都市の長が管理する区間もある=第2項)です。
一級河川・二級河川のほかに、市町村長が指定する「準用河川」があります。第100条第1項は、準用河川に「この法律中二級河川に関する規定(政令で定める規定を除く。)を準用する。」とし、読み替えで「都道府県知事」は「市町村長」になります。準用河川で第24条・第26条・第55条がどう当てはまるかは、除かれる規定を決める政令によるため、その川の市町村に確かめることになります。
03河川敷の広告板と突出看板が出てくる、河川敷地占用許可準則
河川敷で開かれるイベントや、川に面した売店の看板になると、国の通達も関わってきます。河川敷地占用許可準則は、河川管理者が河川敷地の占用の許可を判断する時の基準として、国が建設事務次官の通達で示しているもので、法律ではありません。
準則の第五第1項は、河川敷地の占用は、第六に規定する占用主体がその事業又は活動に必要な第七第1項に規定する占用施設について許可申請した場合で、第八から第十一までの基準に該当し、かつ、河川敷地の適正な利用に資すると認められるときに許可することができるものとしています。
第二十二第1項は、河川管理者は、「都市及び地域の再生等のために利用する施設が占用することができる河川敷地の区域(以下『都市・地域再生等利用区域』という。)を指定することができる。」としています。第2項で、この区域を指定するときは、併せて、その区域の施設に関する占用の方針(都市・地域再生等占用方針)と、施設の占用主体(都市・地域再生等占用主体)を定めるものとしています。
第3項は、占用方針には、次に掲げる施設のうちから、その区域で占用の許可を受けることができる施設と許可方針を定めるものとし、第一号から第十一号までの施設を挙げています。そのうち看板に関わるのは次の2つです。
- 第六号:「前各号に掲げる施設と一体をなす飲食店、売店、オープンカフェ、広告板、広告柱、照明・音響施設、キャンプ場、バーベキュー場、切符売場、案内所、船舶修理場等」(前各号は、広場・イベント施設・遊歩道・船着場・船舶係留施設又は船舶上下架施設)
- 第九号:「突出看板」
第4項は、占用主体を定める時の者として、第三号に「営業活動を行う事業者等」を挙げています。第5項は、河川管理者がこの区域を指定しようとするときは、あらかじめ、河川管理者、地方公共団体等で構成する河川敷地の利用調整に関する協議会等の活用などにより「地域の合意を図らなければならない。」とし、第7項は、指定をしたときはその旨を公表するものとしています。
04都市・地域再生等利用区域での占用の許可と期間
区域が指定された河川敷では、許可の考え方と期間も準則に書かれています。
第二十三は、都市・地域再生等利用区域では、第五第1項の規定にかかわらず、都市・地域再生等占用主体が占用の許可を申請した場合で、その占用が都市・地域再生等占用方針と第八から第十一までの基準に該当し、かつ、都市及び地域の再生等並びに河川敷地の適正な利用に資すると認められるときに、占用の許可をすることができるとしています。許可の期間について、第二十四は「十年以内で当該占用の態様等を考慮して適切なもの」としています。
準則の第二十二第3項の一覧は、河川管理者が区域の占用方針で施設を定める時の候補です。どの川のどこが都市・地域再生等利用区域に指定されているかは、河川管理者の公表で確かめることになります。
05よくある質問
- 川沿いの自分の土地に看板を立てる時も、河川法は関係しますか?
その土地が河川区域の中なら、第26条第1項は「河川区域内の土地において工作物を新築し、改築し、又は除却しようとする者」に河川管理者の許可を求めています(第2項・第4項の例外があります)。河川区域に隣接して指定される河川保全区域の中なら、第55条第1項が工作物の新築又は改築に河川管理者の許可を求めています(政令で定める行為を除く)。第24条の占用の許可は、河川管理者以外の者がその権原に基づき管理する土地を除いています。河川法の条文に「看板」の語は無く、計画の看板が「工作物」に当たるかは、その川の河川管理者に確かめることになります。
- その土地が河川保全区域かどうかは、どこで分かりますか?
第54条第4項は、河川管理者は、河川保全区域を指定するときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならないとしています。変更や廃止の時も同様です。
- 河川敷のイベントや売店に看板を出せますか?
河川敷地占用許可準則の第二十二第3項は、都市・地域再生等利用区域の占用方針で、占用の許可を受けることができる施設を定める時の候補として、広場・イベント施設などと一体をなす広告板・広告柱(第六号)と、突出看板(第九号)を挙げています。この区域は河川管理者が地域の合意を図った上で指定し、公表するものです。占用の許可は、その区域の占用主体として定められた者が申請し、占用方針と第八から第十一までの基準などに該当する時にすることができるとされています。
出どころ
- e-Gov 法令検索「河川法」(2026-09-25 確認)
- 国土交通省「河川敷地の占用許可について」(河川敷地占用許可準則)(2026-09-25 確認)
看板のお見積り(無料)
データと、文字の高さ・発光タイプ・数量をお送りください。箱文字看板の1文字いくらかの目安は箱文字の値段の目安(1文字 税別20,000円〜)、ネオン看板はネオン看板の大きさと値段の目安(税込5万円〜)に載せています。
見積りを依頼する›