看板の落下事故の事例と、そこから分かること
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事故の例を並べると、共通しているのは「外からは見えない所の傷み」です。
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01ガイドブックが挙げる事故の例
屋外広告物適正化推進委員会の「オーナーさんのための看板の安全管理ガイドブック」(2019年10月)は、「身近に潜む看板事故の危険」として事故の例を並べています(p13)。その中から抜き出します。
| 時期 | 内容(ガイドブックの書き方の要約) |
|---|---|
| 2007年6月 | 新宿駅西口の雑居ビル1階の飲食店の看板(縦1.5m・横5m・地上約3m・スチール製)が落下。店に入ろうとした女性が下敷きになり、骨盤骨折の重傷 |
| 2013年3月 | 駅前のバス停留所で、強風で看板が飛ばされ、通行中の男性に直撃 |
| 2013年5月 | 10階建てビルの屋上看板のステンレス製枠の一部が落下し、約35m下の歩道の女性に当たる |
| 2015年2月 | 札幌市の飲食店で、強風により袖看板の付属部材が落下し、通行人の女性が意識不明の重体。原因は老朽化によるものだが、30年間、看板本体の安全点検は目視による確認しか行っていなかった |
同じガイドブックは、1997年6月の台風で、渋谷区の商店街入口の旧アーケード看板(重さ4トン)が倒壊し、男性1人が亡くなった事故も載せています。看板製作会社は所有者に点検の案内をしたが、放置されていたと書かれ、商店街組合・役員・理事が1億円の賠償金を支払うことになったとしています(p10)。
02事故のもとになる物
ガイドブックは、看板の安全を脅かすものを、自然環境による要因と人為的な要因に分けています(p12)。
強い風の時の看板の様子を気象庁の表から引いた物は、15m/sの行に「看板やトタン板が外れ始める」、20m/sからの欄に「看板が落下・飛散する」にまとめています。
- 雨=酸性雨で金属の腐食が進む。豪雨で看板の中に水が回り込み、漏電を起こすことがある
- 風=袖看板などの接合部分が破損し、本体が落下する
- 気温=電材の劣化を早める。熱膨張でアクリル板面が歪み、枠から外れて落下することも
- 塩害・雷・大雪=鉄骨のサビ、過電流による火災、雪の重みや雪解け水による腐食
- 地震=震度5強の揺れで壁や天井にひびが入り、アンカーの強度が落ちる
人為的な要因については、設計・施工不良を防ぐには信頼できる専門業者を選ぶことが大事と書いています。
03目視だけでは、見えない所がある
札幌の例が示しているのは、外から見るだけでは分からない傷みです。ガイドブックは、持ち主の日常点検は目視でよいとする一方で、専門業者が行う点検として、次のような項目を挙げています(p16)。
- 溶接部分の亀裂や破断
- ボルト・ビスのゆるみ
- 構造体の腐食やサビ
- 電気配線の劣化
- コーキングの状況(袖看板・壁面看板)
持ち主が自分で見る10項目と、危ないと思った時の初動は看板の安全管理に、壁に留める部分の傷み方は看板のアンカーボルトは、何で傷むかに書いています。
04落ちた時の責任
看板が落ちて人にけがをさせた時に、誰がどの順番で責任を負うかは、民法に書かれています。くわしくは看板が落ちた時の、占有者と所有者の責任をご覧ください。
05よくある質問
- 看板の落下事故は、なぜ起こるのですか?
ガイドブックは、雨・風・気温・塩害・雷・大雪・地震といった自然環境による要因と、設計や施工の不良といった人為的な要因を挙げています。挙げられている事故の例には、老朽化によるものもあります。
- 目で見て問題がなければ、安全ですか?
ガイドブックの札幌の例では、30年間、看板本体の安全点検は目視による確認しか行っておらず、老朽化で部材が落下しました。溶接部の亀裂やボルトのゆるみ、内部の腐食は、専門業者の点検で見る項目です。
出どころ
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