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看板の取り付けや撤去の前に、アスベスト(石綿)の事前調査が要る作業と要らない作業

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看板を外す、付け替える、壁にアンカーの穴を開ける。こうした作業の前にアスベスト(石綿)を調べる決まりがあるかは、石綿障害予防規則の第3条と、厚生労働省・環境省のマニュアルに書かれています。

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01調べる義務は、建築物と工作物の解体・改修にかかる

石綿障害予防規則第3条第1項は、事業者は「建築物、工作物又は船舶(鋼製の船舶に限る。以下同じ。)の解体又は改修(封じ込め又は囲い込みを含む。)の作業」を行う時は、「あらかじめ」、その作業に係る部分について「石綿等の使用の有無を調査しなければならない」と定めています。

ここで言う「工作物」とは何か。厚生労働省と環境省の「建築物等の解体等に係る石綿ばく露防止及び石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル」(令和8年2月改正)の解説は、「建築物以外のものであって、土地、建築物又は工作物に設置されているもの又は設置されていたものの全て」と書いています。例は煙突、サイロ、鉄骨架構、化学プラント、建築物内に設置されたボイラーやエレベーターなど。厚生労働省労働基準局の「石綿障害予防規則の解説」(令和3年3月29日一部改正)にも、同じ定義の字があります。

02事前調査が要らない作業

マニュアルの4.3.1は、建築物等の解体等には当たらず、事前調査を行う必要がない作業を(ア)から(エ)まで挙げています。(エ)は、国土交通省・経済産業省・農林水産省・防衛装備庁が用途や仕様を確かめ、石綿が使われていないとされた港湾の施設や河川管理施設などの工作物と船舶の話です。看板の工事に近いのは、残りの3つ。

マニュアルの記号作業
(ア)「除去等を行う材料が、木材、金属、石、ガラス等のみで構成されているもの、畳、電球等の石綿等が含まれていないことが明らかなものであって、手作業や電動ドライバー等の電動工具により容易に取り外すことが可能又はボルト、ナット等の固定具を取り外すことで除去又は取り外しが可能である等、当該材料の除去等を行う時に周囲の材料を損傷させるおそれのない作業」
(イ)「釘を打って固定する、又は刺さっている釘を抜く等、材料に、石綿が飛散する可能性がほとんどないと考えられる極めて軽微な損傷しか及ぼさない作業」
(ウ)「既存の塗装の上に新たに塗装を塗る作業等、現存する材料等の除去は行わず、新たな材料を追加するのみの作業」

(イ)には、なお書きが続きます。「なお、電動工具等を用いて、石綿等が使用されている可能性がある壁面等に穴を開ける作業は、これには該当せず、事前調査を行う必要があること。」

03調べ方は、文書と目視

第3条第2項の方法は2つあります。解体等対象建築物等の全ての材料について、設計図書等の文書を確認する方法と、目視により確認する方法です。文書が存在しない時と、構造上目視による確認が難しい材料には、それぞれただし書きで「この限りでない」とあります。目視が難しかった材料も、第9項で、目視により確認できるようになった時に調べることになっています。

新築工事の着工日が「平成十八年九月一日以降である」建築物や工作物はどうか。第3項第三号により、「当該着工日等を設計図書等の文書で確認する方法」によることができます。第三号の括弧書きは「次号から第八号までに該当するものを除く」としています。

調べても石綿等の使用の有無が明らかにならなかった時について、第5項は、分析による調査を行わなければならないと定めています。事業者が「石綿等が使用されているものとみなして」法令の措置を講ずる時は「この限りでない」というただし書きも付きます。

04大臣が定める者に調べさせる範囲

第3条第4項は、「前項各号に規定する場合を除き」、事前調査を「適切に当該調査を実施するために必要な知識を有する者として厚生労働大臣が定めるもの」に行わせなければならないとしています。ただし書きにより、大臣が定める工作物以外の工作物の解体等の作業では、この定めがかかる事前調査は「塗料その他の石綿等が使用されているおそれがある材料の除去等の作業に係るもの」に限られます。

大臣が定める工作物は、令和2年厚生労働省告示第278号に17個並んでいます。反応槽、加熱炉、ボイラー及び圧力容器、配管設備、焼却設備、煙突、貯蔵設備、発電設備、変電設備、配電設備、送電設備、トンネルの天井板、プラットホームの上家、遮音壁、軽量盛土保護パネル、鉄道の駅の地下式構造部分の壁及び天井板、観光用エレベーターの昇降路の囲い。いくつかには括弧書きが付いていて、配管設備と煙突は建築物に設ける建築設備を除き、貯蔵設備は穀物を貯蔵するための設備を、発電設備は太陽光発電設備と風力発電設備を除きます。

05記録は3年残す

第7項は、事前調査を行った時に記録を作り、「三年間保存するものとする」とあります。記録する事項には、作業場所の住所と工事の名称、事前調査を行った部分、材料ごとの石綿等の使用の有無、「石綿等が使用されていないと判断した材料にあっては、その判断の根拠」が入っています。第8項は、解体等の作業を行う作業場に、調査終了日と調査結果の概要を「見やすい箇所に掲示する」ことを求めています。

労働基準監督署長への報告は、工事を始める前、「あらかじめ」行います(第4条の2第1項)。報告は電子情報処理組織を使って行い、第3項により様式第一号の報告書の提出で代えることもできます。報告が要る工事は次の4つです。

06よくある質問

ボルトとナットを外して取り外すだけの作業でも、事前調査は要りますか?

マニュアルの(ア)が事前調査を行う必要がない作業として挙げるのは、「除去等を行う材料が、木材、金属、石、ガラス等のみで構成されているもの、畳、電球等の石綿等が含まれていないことが明らかなものであって、手作業や電動ドライバー等の電動工具により容易に取り外すことが可能又はボルト、ナット等の固定具を取り外すことで除去又は取り外しが可能である等、当該材料の除去等を行う時に周囲の材料を損傷させるおそれのない作業」です。材料と取り外し方の両方が、この字に当てはまるかで決まります。

新築工事の着工日が平成18年9月1日以降の建物なら、何を確かめますか?

第3条第3項第三号は、着工日等が平成十八年九月一日以降である場合、「当該着工日等を設計図書等の文書で確認する方法」によることができると定めています。

壁に電動工具で穴を開ける作業は、事前調査が要りますか?

マニュアルの(イ)のなお書きは、「電動工具等を用いて、石綿等が使用されている可能性がある壁面等に穴を開ける作業は、これには該当せず、事前調査を行う必要があること」としています。

出どころ

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