看板の製作・取付・保守の契約書と印紙税の、請負・売買・継続の分かれ方
公開
収入印紙が看板の契約書に要るかは、その契約が請負か売買か、続けて行う取引かで分かれます。国税庁の質疑応答事例は、記載金額がある請負は第2号文書、記載金額のない請負で継続するものは第7号文書、継続する売買で第7号文書になるものを除く物品の売買は不課税文書としています。
看板の値段の目安(1文字 税別20,000円〜)›無料のお見積り›
01請負は第2号文書か第7号文書、物品の売買は継続して第7号文書になるもの以外は不課税
国税庁の質疑応答事例「請負と売買の判断基準(1)」は、請負契約になると、記載金額がある場合は「第2号文書(請負に関する契約書)になり、記載金額のない請負契約で継続するものは、第7号文書(継続的取引の基本となる契約書)になります(通則3のイ)。」としています。続けて、「物品の売買契約になりますと、継続する売買契約で第7号文書になるものを除き、不課税文書になります。」とされています。
どちらに当たるかは、「契約当事者の意思が、仕事の完成に重きをおいているか、物の所有権移転に重きをおいているかによって判断します。」とされています。ただ、「具体的な取引においては、必ずしもその判別が明確なものばかりとはいえません。」として、判別が困難な場合の基準(基通第2号文書の2)を表で示しています。
02判別が困難な時の8行の基準
質疑応答事例の表の8行の基準と、挙がっている例は次のとおりです。看板は、この表に名前では出てきません。
| 区分 | 内容 | 表の例 |
|---|---|---|
| 請負 | 注文者の指示に基づき一定の仕様又は規格等に従い、製作者の労務によって工作物を建設することを内容とするもの | 家屋の建築、道路の建設、橋りょうの架設 |
| 請負 | 注文者が材料の全部又は主要部分を提供(有償、無償を問わない。)し、製作者がこれによって一定物品を製作することを内容としたもの | 生地提供の洋服の仕立て、材料支給による物品の製作 |
| 請負 | 製作者の材料を用いて注文者の設計又は指示した規格等に従い一定物品を製作することを内容とするもの | 船舶、車両、機械、家具等の製作、洋服等の仕立て |
| 請負 | 一定物品を一定の場所に取り付けることによって所有権を移転することを内容とするもの | 大型機械の取り付け |
| 請負 | 修理又は加工を内容とするもの | 建築・機械の修繕、塗装 |
| 売買 | 一定物品を一定の場所に取り付けることによって所有権を移転することを内容とするものであるが、取付行為が簡単であって、特別の技術を要しないもの | テレビを購入した時のアンテナの取付けや配線 |
| 売買 | 製作者が工作物をあらかじめ一定の規格で統一し、これにそれぞれの価格を付して注文を受け、当該規格に従い、工作物を製作し、供給することを内容とするもの | 建売住宅の供給(不動産の譲渡契約書) |
| 売買 | あらかじめ一定の規格で統一された物品を、注文に応じ製作者の材料を用いて製作し、供給することを内容とするもの | カタログ又は見本による機械、家具等の製作 |
表の分け目のうち、製作と取付に関わるのは次の2つです。製作について言えば、注文者の設計や指示した規格に従って作るのか、あらかじめ一定の規格で統一された物を注文に応じて作るのかです。取り付けについては、取付行為が簡単で特別の技術を要しないものかどうかです。看板の契約書を作る時は、頼む中身をこの表の内容の欄と見比べることになります。
03続けて頼む契約は、金額と期間の書き方で号が変わる
「請負と売買の判断基準(2)」は、続けて行う請負を、機械保守契約の例で分けています。看板は、この表にも名前では出てきません。
- 継続する請負で、契約金額の記載のあるもの(例:月額の保守料金と契約期間の記載のある契約書)は2号
- 継続する請負で、契約金額の記載のないもの(例:契約期間の記載があるが、月額保守料金を別途、覚書で定めることにしている契約書/月額の保守料金の記載はあるが、契約期間が特定されていない契約書)は7号
- 契約期間が3カ月以内で、かつ、更新の定めのないものは2号
同じ表は、単発(1取引)の請負は、契約金額の記載のあるものも、契約金額は別途定めることにしているものも、2号としています。売買は、継続する2以上の売買取引について目的物の種類等を定めた契約書が7号、単発の売買と、契約期間が3カ月以内で更新の定めのないものは不課税です。
04広告契約書と、建設工事の軽減措置
質疑応答事例「広告契約書」は、新聞広告やコマーシャル放送等の広告契約書について、「広告契約は、広告という仕事を行い、それに対して報酬を支払う契約ですから請負契約に該当し、広告契約書は第2号文書(請負に関する契約書)に該当することになります。」としています。営業者間で、将来行われる2以上の広告に共通して適用される取引条件(数量、単価、対価の支払方法など)を定めるものは第7号文書にも該当し、通則3のイの規定で所属を決めます。注は、通則3のイでは、契約金額の記載のない第2号文書と第7号文書に該当する文書は第7号文書に所属が決定されるとし、「1回の広告契約で単に広告の登載等が数回にわたるもの」は第7号文書には該当しないとしています。
「建設工事請負契約書の印紙税の軽減措置」は、租税特別措置法による軽減の対象を、第2号文書の請負に関する契約書のうち、「建設業法第2条第1項に規定する建設工事の請負に係る契約に基づき作成されるもの」とし、記載金額と作成の期間の条件を付けています(期間は平成26年4月1日から令和9年3月31日まで)。建設工事は「土木建築に関する工事の全般」ですが、「建物の設計、建設機械等の保守、船舶の建造又は機械等の制作若しくは修理等については、建設業法第2条第1項に規定する建設工事には該当しません。」とされています。また、「建設工事の請負に係る契約に基づき作成される契約書であれば、その契約書に建設工事以外の請負に係る事項が併記されていても、軽減措置の対象になります。」とされています。看板の工事がこの建設工事に当たるかは、この質疑応答事例には書かれていません。
質疑応答事例は、どれも「照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答」で、具体的な取引では回答内容と異なる課税関係が生ずることがあると注記しています。実際の契約書に印紙を貼るかどうかは、所轄の税務署か顧問の税理士に確かめるのが確実です。
05よくある質問
- 看板の製作を頼む契約書に、収入印紙は要りますか?
国税庁の質疑応答事例は、記載金額がある請負契約の契約書は第2号文書、記載金額のない請負契約で継続するものは第7号文書、物品の売買契約は、継続する売買契約で第7号文書になるものを除いて不課税文書としています。請負か売買かは、契約当事者の意思が仕事の完成と物の所有権移転のどちらに重きをおいているかで判断するとされています。実際の契約書は、所轄の税務署か顧問の税理士に確かめるのが確実です。
- 保守の契約書は、何号の文書になりますか?
「請負と売買の判断基準(2)」の機械保守契約の例では、月額の保守料金と契約期間の記載のある契約書は2号、期間の記載があるが月額保守料金を別途覚書で定める契約書と、月額の保守料金の記載はあるが契約期間が特定されていない契約書は7号とされています。看板の保守は、この例に名前では挙がっていません。
- 広告契約書は、何号の文書になりますか?
質疑応答事例「広告契約書」は、新聞広告やコマーシャル放送等の広告契約書を、広告という仕事を行い報酬を支払う請負契約として第2号文書としています。将来行われる2以上の広告に共通する取引条件を定めるものは第7号文書にも該当し、契約金額の記載がなければ第7号文書に所属が決まります。看板への広告の掲出は、この質疑応答事例に名前では挙がっていません。
出どころ
- 国税庁 質疑応答事例「請負と売買の判断基準(1)」(2026-09-25 確認)
- 国税庁 質疑応答事例「請負と売買の判断基準(2)」(2026-09-25 確認)
- 国税庁 質疑応答事例「広告契約書」(2026-09-25 確認)
- 国税庁 質疑応答事例「建設工事請負契約書の印紙税の軽減措置」(2026-09-25 確認)
- e-Gov 法令検索「建設業法」第2条第1項(2026-10-18 確認)
看板のお見積り(無料)
データと、文字の高さ・発光タイプ・数量をお送りください。箱文字看板の1文字いくらかの目安は箱文字の値段の目安(1文字 税別20,000円〜)、ネオン看板はネオン看板の大きさと値段の目安(税込5万円〜)に載せています。
見積りを依頼する›